留学という体験 宮久佐和子
私は2005年3月から2006年1月まで交換留学生として大連で中国語を学びました。2月28日から大連へ移りました。大連空港から大連外語までは約30分、30元弱です。寮に着いて、すぐ手続きを行いました。そのときにいくらか人民元の用意は必要でした。私は持って行ってなかったので大変困りましたが、先輩や空港で知り合った日本人の方などの協力を得てなんとか乗り切りました。とりあえず手続きを済ませ、自分の宿舎へ。私は2人部屋を選択しており、もう既にルームメイトが入っていました。韓国人でした。もちろん留学が初めての方にとってはそうなのでしょうが、私は今まで外国人と共同生活を行うという経験をしたこともなく、外国人に対して壁をもっていたので、どうして良いのか分からず絶望感に襲われていました。何より一番ショックを受けたのは、寮の状況です。部屋に入るなり「何これ!?」と感じるほど私にとっては受け入れがたいものでした。部屋もさることながら、共同トイレ、共同風呂に行けばそのショックは更に増すこととなりました。ここで約10ヶ月も生活していくという事実を恨みました。ルームメイトと再会した後も、何を話して良いのか分からない、2年間勉強してきた中国語も思うように話せない、何故自分がこんな所で生活しなくてはいけないのか、と全てを恨みました。親から兄弟、先生、学校、とりあえず恨めるだけ恨みました。その日寝ずの1日を送りました。次の日からは生活物資を集めに街へ出ました。ルームメイトがとても良い子で、案内がてら一緒に買い物に行ってくれたりと、何かと世話をしてくれました。驚くことに慣れるとどんなことでも受け入れられるようになります。2,3日もすれば寮の衛生状況や、服務員の冷たい態度にも段々慣れてきてそれが普通になってきました。
前期は中級のB1クラス、後期は中級A1に入りました。速成班と普通班があり、速成班の方が効率的です。日本人と韓国人の割合が多く、日本語を話せる外国人がとても多いです。授業は午前にしかないので、午後は街を探索したり、HSKの補導などに参加していました。この補導に参加するにはお金がかかります。約2週間ほどで大体200元から300元の間だったと思います。その他、漢学院の前で中国人が一緒に勉強しませんか?と沢山勧誘に来ているのでその方法で勉強することもできます。私は日本語学科の子、3人程と勉強していました。時には一緒に出かけたりしていました。携帯電話の購入や、電話カードの購入の際にはかなり助けてくれます。中国人と沢山話して沢山交流すること、これが一番勉強になりました。発音や、話すスピード、使用する単語なども、中国人と交流した後と前では違います。夏休みには補講がありますが、これにもお金がかかります。かなりの値段ですが参加すればかなり中国語があがるようです。中間に様々な行事があり、参加不参加自由です。10ヶ月間長いようでとても短かった留学生活でした。留学する前、あんなに恨んでいた気持ちも感謝の気持ちに変わりました。こんないい体験をできた自分が幸せものだと思います。中国で外国人と、共に学んでいる言語で話し交流出来るというすばらしい体験はとても貴重です。それぞれの国の文化に触れ、お互いを理解し合う事が出来て、本当に良かったと思います。
寮について・・・
宿舎は2人部屋と1人部屋の2種類あります。向こうに着くと日本でもらった説明書に載っていない部屋もあります。外国人のもらった説明書と日本人のもらった説明書は微妙に違いがあるようです。トイレ・風呂付きの1人部屋もお湯の出が悪く使用していないそうです。部屋ごとの大きさが違います。留学生が勉強する教学楼という建物に近い側の宿舎は比較的トイレもきれいだし、部屋も広いです。
街について・・・
漢学院のすぐ上にコンビニがあり、下には韓国経営のパン屋(ここでパンを買うと1時間無料でネットが出来ます)と、至る所に小さな商店があるので便利です。10分も歩くとすぐマイカルや太平洋百貨店、新マートといった比較的大きなデパート、スーパーに行くことが出来ます。バスは何処から何処でも1元で移動できます。車が多いので交通事故には要注意です。道を渡る際には中国人と一緒に渡ります。映画館も至る所にありますが、新マートというスーパーマーケットの中にある映画館が一番きれいです。
相互学習について・・・
私は日本語学科の中国人と相互学習していましたが、向こうも日本語を話すので、出来るなら日本語の話せない中国人と一緒に勉強したほうが良いと思います。一緒に勉強する子がなかなかつかまらなくても、周りの人が紹介してくれたりするので大丈夫です。
電話のかけ方・・・
200カードとIPカードを使えば30分話すことができます。寮内でカードを買うととても高いので外で買った方がお得です。
200→言語選択1:普通話2:英語→200カード番号+♯→パスワード+♯→1:電話をかける→17908→1:普通話2:英語→IPカード番号+♯→パスワード+♯→1:電話をかける→国番号・市外局番の0を抜いて自宅の番号を押す+♯
ネットについて・・・
しばらくするとADSLをつないで自分の部屋でネットを使用することができます。一部屋に1台です。退室するときに返却します。使用方法はカードを購入してカード番号とパスワードを入力するだけです。それまでの設定は漢学院の服務員がやってくれます。寮内でカード買うととても高いので外で買った方がお得です。