特殊実験棟 建築系
空調性能試験室
■ 装置概要と特徴
本装置は外周6面をガードルームと称する部屋で囲まれた試験室(6m×10m×2.7mH)と供試体としての空調システムから構成されています。試験室の南面は日射が差し込む全面ガラス窓が設置されています。空調システムはすべてコンピュータにより運転・制御され、ガードルームの室温は5〜35℃の間に制御することができます。現実に近い四季折々の温度環境における試験室内の温熱・空気環境と設置されている空調システムの性能をリンクさせて試験することができます。つまり、車の10モード性能に相似する性能を試験することができます。
■ 研究領域
本装置を用いて「建築・環境設備システムのライフサイクルエネルギー・資源の効率的運用に関する研究・開発」が可能です。その中で、建築・設備の部位性能の研究開発(窓システムの研究・開発、エコロジカル屋根・外壁の研究・開発、ペリメータゾーンを含む空調制御の研究・開発)や建築・設備システムの研究開発(空調設備の故障診断手法の研究、空調設備のコミッショニング手法の研究・開発、躯体蓄熱ほか各種空調システムの研究開発)が可能です。。
構造実験室
■ 用途・特徴
地震や台風に対して建物が壊れないようにするためには、建物や建物を構成している部材を壊して、壊れるまでの性状や壊れるときの荷重を調べる必要があります。そうすることにより、設計に必要な最大耐力、復元力特性が得られ、また合理的な設計をするための設計式を樹立することが出来ます。ここに示す反力壁や反力床は、建築物や部材に力をかけるために特別に設計された壁や床です。
5000kNコンクリート圧縮試験装置
■ 用途・特徴
JIS A 1106に準拠したコンクリート圧縮試験を効率よく行うことができ、建築材料であるコンクリートの強度特性、及び変形性状を評価する装置。
■ 性能・仕様
● 最大負荷能力:5000kN
● 負荷速度:20mm/min以上
● 負荷方式:電気油圧サーボ弁方式
● 計測制御装置:コンピュータ計測
オムニミキサー
■ 用途・特徴
強度増進効果を付加するために各種繊維を混入してコンクリートを作成する際に比重差のある材料を混練することができ、繊維補強コンクリート等の特殊な建築材料を作成する装置。
■ 性能・仕様
● 方式:オムニ式
● 容量:70L
● 駆動方式:油圧モータ
● 排出ゲート:手動式
2000kN万能試験装置
■ 用途・特徴
金属、プラスチック、コンクリート及び複合材料等の引張・圧縮・曲げ試験を効率よく行うことができ、各種建築材料・部材の強度特性、及び変形性状を評価する装置。
■ 性能・仕様
● 最大負荷能力:2000kN
● 負荷速度:50mm/min以上
● 負荷方式:電気油圧サーボ弁方式
● 計測制御装置:コンピュータ計測