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北九州市立大学

世界的に見てもユニークな
“サボり解消システム”
と言える町内会の
強さを解明する。

法学部
政策科学科
森 裕亮 准教授

森 裕亮 准教授

研究の魅力

 私が長年注目してきたのは、“町内会”です。ちょっと暗いイメージがありますか?でも、実は社会の仕組みとして面白いんです。犯罪や災害、地域の景観など、身の回りにいろんな問題がありますね。その問題の解決には、警察や消防、自治体が様々なサービスを提供しますが、それ以上に自分たちの地域の安全と安心を実現することもできます。ただその場合難しい問題があります。それは、その実現活動をサボる人が出ること、そして仮にサボったとしても、安全と安心は難なくゲットできてしまうことです。それではがんばった人が報われませんね。こうしたサボりを少なくする工夫が必要なんですが、実は町内会が世界的に見てもユニークな“サボり解消システム”だと言えるのではないかと考えて、その強さを解明しようと、日々励んでいます!

研究の源

 大学生の時に、実家の押入れから、「森善四郎殿 区長代理に当選相成り候」(※善四郎さんは、私の高祖父です)と示された紙が見つかりました。区長って何だろう。調べてみると区長とは、今の町内会長のことだと分かりました。
 調べた結果を大学が刊行していた論文集に掲載してもらいました。自分の文章が初めて本になった時の感動が今でも忘れられません!

研究の未来

 今までの世の中は、人と人とが直接集まって、語り合ってということが社会を動かしていく上で当然の行為でした。町内会なんて特にそうです。ところが、コロナウィルスはそのあり方を根源的に変えました。2019年までの私たちの生き方がそのまま通用しなくなっています。私たちが生きていく世界が感染症とどう向き合って行くか、今研究者としても問われていると思います。

ゼミのイチオシ

 森ゼミは、受講生全員で一つのテーマを自由に決めて、フィールドワークなどを行うプロジェクト型で進めています。これまで、ローカルヒーロー、離島プロジェクト、B級グルメ、九州新幹線、アニメ聖地巡礼、ローカルアイドル、フィルムコミッション、婚活などなど、いろんなテーマに取り組んできました。中でもローカルアイドル研究は新聞記事に紹介されました!

先生のイチオシ

海外にどんどん目を向けてください。ネットで海外のメディアを簡単に視聴できるようになりました(記事なども翻訳機能が使えますね)。幅広い視野がこれからの世の中で求められます。

オフショット

ゼミで、アニメに登場した舞台やモデルの土地に訪れるアニメ聖地巡礼を研究してから、どっぷりその世界にハマってしまいました。コロナウィルスが落ち着いたらまた再開したいと思いますが、興味がある人は、ぜひ一緒に巡礼しませんか?!

Profile

森准教授
プロフィール

高校生の頃に鷲田小彌太著『大学教授になる方法』に出会って、大学教員を職業として意識するようになったのですが、実際大学に入ってみると、本当になれるかどうかわからない世界だということがわかりました。採用は実力とタイミング次第の業界です。しかし、いざ研究の世界に触れてみると、なんと楽しいこと、楽しいこと!そのうち修士課程のみならず、博士課程に気がついたら進学することに。そして、2018年に1年間、客員研究員としてオーストラリアに滞在しました。生まれて初めて1年もの長い間海外に住みました。生コアラも生まれて初めてみました!

森准教授イラスト

法学部Faculty of
Law

  • 法律学科 福本 忍 准教授
  • 法律学科 岡本 舞子 講師
  • 政策科学科 森 裕亮 准教授
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