組織論的観点で物事を考察しよう!

担当教員丸子敬仁 所属経営情報学科 専門分野人的資源管理論

ゼミの内容

ゼミ生個々の関心事を組織論的観点で紐解いていくゼミにしようと思っています。

ゼミ生はこんなことができるようになる!

このゼミでは組織論的観点について,私も含めて皆さんと考えていこうと思っています。というのも,"組織"という事象の複雑性を念頭に置いておかないと,経営学系の科目で学ぶ理論や概念の価値を見出し難いと考えるからです。

例えば,「テイラーによる差別的出来高給制」これ自体を理解することはそう難しくはないはずです。しかし,これが組織という事象にとっていかなる意義や価値を持つのかを考えるとなるとなかなか難解な話になってきます。一般的には,仕事の標準化や組織の効率化に貢献するといわれるテイラーの理論ですが,それは一方で,組織の自由さや創造性を阻害しているかもしれません。このように,理論や概念はそれが埋め込まれる文脈と抱き合わせて考えることで意義や価値が生じるのです。本ゼミではこの文脈を組織に焦点を絞って考えます。

なぜこのようなことをするかのというと,『正しさ』というのはあくまでも相対的なものでしかないことを感じてほしいからです。僕はとりわけ社会科学系の理論や概念については「絶対的に正しい!」ものは存在しないと考えています。『その正しさ(正当性)はどういう状況で成り立っているのか』こういった考え方を組織論的観点の検討を通して学び,さらにそれを日常生活にも応用してほしいのです。そうすることで,社会の見方がより広くなるはずです。

ゼミ生 (OG・OB) の内定先

若いゼミなので一番上の先輩は4年生です。

ゼミ生の声

ゼミ生の様子を見ていると,ハマる人にはハマるかなという感じです。

このゼミを目指す人の推奨履修モデル

経営学系の科目を履修しておくとよいと思います。とはいえ,推奨モデルまでは設けません。ただ,社会学系の専門書とかをいろいろと読んでおくと僕の伝えたいことがよりわかるかなと思います。提示されたモデルに従う人よりも,自分で学びたいことを見つけていく人を望みます。

ゼミの活動内容

ゼミ生個々が関心あるテーマについてパワポ等を使って発表してもらいます。このテーマは後々に卒業論文となります。発表回数は1学期につき一人2~4回です。ゼミ内では,そのテーマの組織論的意義や発表内容のロジックの整合性について僕とゼミ生とでディスカッションしていこうと思います。テーマの意義やロジックがある程度固まり次第,卒業論文の作成に移ります。

ゼミで使用している「テキスト」や「おススメ本(漫画も含む)」

ゼミで設定しているテキストはとくにないです。自分の関心に応じていろいろと読んでみてください。一応,おすすめを提示しておきます。

とくにおすすめ

  • 岸田民樹・田中政光(2009)『経営学説史』有斐閣アルマ
ほかには
  • 長谷川公一・浜日出夫・藤村正之・野村敬志(2007)『社会学』有斐閣
  • 大澤真幸(2019)『社会学史』講談社現代新書
ちょっと難しいのだと
  • 佐藤俊樹(2008)『意味とシステム-ルーマンをめぐる理論社会学的探究-』勁草書房

ゼミ指導教員の担当授業

  • 経営学入門:いろいろな組織論的観点を紹介します。
  • 人的資源管理論:人事制度という企業の中のルールは,どのように組織を統合していくのかを学びます。さらに人事制度というルールの慣性についても学びます。
◀ ゼミ一覧ページへ戻る