劇作家・演出家
経済学科
【1991年3月卒業】
泊 篤志さん
【福岡県立門司高等学校(現:門司学園高等学校)出身】
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現在の職業についての内容や
やりがいを感じるところは? - 劇作家、演出家として様々な舞台製作に関わりながら、北九州芸術劇場の運営に関わったり、高校の非常勤講師など教育面でも活動しています。
基本は演劇作品の演出家なんですが、ここ10年ほどで美術館との作品づくりや書道パフォーマンスの演出、オペラの演出など、他ジャンルとの創作が増え、その度に新しいジャンルの勉強をしなければならないのが大変ですが、新しいモノとの出会いは楽しくもあります。また、立場上「教える」事も増え、そうなるとこれまた教えるための勉強も必要なので、常にインプットしながらアウトプットしているのが大変ですけど、やりがいも感じています。 -
現在のお仕事を選択されたきっかけは? - 29歳の時に、日本劇作家協会が実施している劇作家協会新人戯曲賞という戯曲の賞を受賞しました。それをきっかけに「劇作家・演出家として生きていこう」と覚悟を決めました。実際、受賞作家となると色んなお仕事も舞い込んでくるようになったので、あれがなかったら30歳を機に演劇から足を洗っていたかもしれません。
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学生時代に学んだことや
現在のお仕事で役に立っていることは? - 色々な考えを持つ先生が居て刺激的でした。例えば「私の目の黒いうちに資本主義社会は崩壊する」とおっしゃる経済の先生がいて、「そんなことはないだろう」と思ってましたが、昨今、資本主義社会が行き詰まりを見せているのを見ると、その先生のことを思い出します。ですから、何十年を経て、長い授業を受けている感じがします。経済理論も時代によって流行り廃りがありますし、「今生きているこの世界は完成されたものではない。常に流動的だ。」という事を長い時間をかけて教えてもらっているなぁと思っています。そしてそういった世界観を持てている事が今の仕事で活かされているような気がします。 学生の頃は、演劇とバイトに明け暮れていて、海外にも2度行きましたし、よく4年で卒業できたなと思っています。
ゼミでは、「地域経済学」、主に北九州市の経済について勉強していました。当時はモノレールが小倉駅に接続していなかったので「どう接続するのが一番良いか」をゼミ生で考えたりするのが楽しかったですし、今もモノレールを眺めるたびに「駅舎に突っ込む方法がやっぱ一番良いよなぁ」と思います。仕事で役立っていることは、直接は無いかも知れませんが、自由な校風だったので、当時演劇活動ばっかりやっていた自分としては、わりと好きにやらせてもらったなぁと感謝しています。 -
これからの将来について
目標や目指していることは? - 散々色んなことをやってきたんですけどね、北九州においては舞台芸術というとまだ敷居の高いジャンルに思ってる人が多いんじゃないかと思います。舞台って気軽に触れられるものなんだよって市民の方に気付いてもらえるような幅広い活動をこれからも続けていきたいと思ってます。
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