北九州市立大学図書館

ケインズ -時代と経済学

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推薦者名
田中淳平
著者・編者名
吉川洋
所属(学部)
経済学部経済学科
発行年月
-
出版社名
筑摩書房(ちくま新書)
内容
マクロ経済学の生みの親であるケインズの生涯の足跡を紹介しながら、彼の経済学的業績を分かりやすく解説した一般読者向けの啓蒙書です。ケインズといえば、不況が生じるメカニズムとその政策的処方箋を考察した不朽の名作『雇用、利子および貨幣の一般理論』で有名ですが、本書ではその『一般理論』の解説はもちろん、それ以前のケインズの経済学的業績や、「ケインズ経済学」の誕生以降のマクロ経済学の推移についても明快でコンパクトな説明がなされていて、この分野を概観する最良の一冊となっています。
 ケインズが活躍した20世紀前半は2度の世界大戦を経験した激動期でしたが、本書ではケインズがそうした時代とリアルタイムに対峙しながらイギリス経済や世界経済が抱える問題点を解決すべく経済分析のメスをふるい続けた様子が生き生きと描かれています。そのようなケインズの姿を知ることで、経済学を学び、それを活用して社会のあり方を論じることの面白さを追体験できるのではないかと思います。

※図書の画像は出版社から許可をいただいて掲載しています。

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