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法学部政策科学科の学生が北九州市に成果報告を行いました!【広報スタッフ日記】



法学部の田代ゼミ(政策科学科 田代教授)では、毎年、「政策実践プロジェクト」として、
地方自治体とタイアップしたフィールド調査を含む地域研究を行い、政策提案を行っています。

一昨年度から、北九州市市民スポーツ文化局文化企画課と共同で「文化まちづくり政策」に取り組んでいますが、
本年度は、同課が所管する東田ミュージアムパーク実行委員会からの依頼を受けて、
インバウンドに向けた八幡東区東田ミュージアムパークの多言語マップの基本デザインを行うとともに、
今後の当地区の文化まちづくりに関する政策提案を行ったものです。

北九州市八幡東区東田地区は、ご承知のとおり官営八幡製鉄所が操業し、日本の近代化を牽引した場所ですが、
工業都市として発展する一方、産業公害問題を官民で克服した歴史や、近年は環境都市としても知られています。
さらに、産業構造の転換を契機に情報通信・エネルギー分野等の都市再生事業が展開され、
「スペースワールド」が開業されるとともに、自然史、歴史、産業科学、環境に関するミュージアムが集積する場所でもあります。

今回のプロジェクトは、スペースワールドの閉園後、当エリアの活力が失われたことを契機に、
東田に所在する各ミュージアムの連携を強化し、
賑わいと回遊を生み出そうとする北九州市の東田ミュージアムパーク創造事業の一環として行われたものです。

田代ゼミでは、昨年8月以降、数次にわたる現地視察と関係ミュージアムへの取材活動を経て、
リーフレットコンセプト、基本デザインの作成に着手。
その後、北九州市との協議を経て、基本デザインを完成させた後、政策アイデアの検討に移りました。

1月24日の成果報告会では、北九州市のプレゼンテーションルームにて、
東田ミュージアム実行委員会コーディネーターおよび市文化政策関係者計17名の参加のもと、
4年生の司会と3年生6人が活動経過の報告と政策アイデアの提案を行いました。

  

成果報告会は、最初に田代先生からの趣旨説明の後、久保山市民文化スポーツ局長のご挨拶をいただきました。

  

学生による成果報告の概要は以下のとおりです。

(1)多言語リーフレット制作活動報告
基本コンセプトは、東田地区を「学びと楽しみが体感できる場所」としました。
性格の異なるミュージアム群の統合をするため、
環境、自然、産業、歴史、文化をつなぐ「東田ストーリー」を考案しました。
北九州市のことをよく知らない外国人でも楽しめるよう、
そこで何が見られるのか、何が楽しめるのかにこだわったコンテンツ構成としています。
また、写真画像を駆使したスタイリッシュなデザインにしています。
現在、学生が考案した基本デザイン案をもとに、デザイン会社による実施設計が進められています。

  

(2)多言語リーフレット制作から考えた政策アイデア
多言語リーフレット制作から考えた政策アイデアとして、
①「各ミュージアム連携の方向性」の提示
②インバウンド向けプロモーション、「バックヤードツアー」などによる新たなニーズの掘り起こし
③「東田地区の概要を紹介するコーナー」をいのちのたび博物館内に設置
④近隣商店街内に興隆を極めた往時の東田を再現する「街並み再生や創造空間の創出」
⑤SDGsと関連付けた「自転車のまちプロジェクト」
⑥JR駅前の空間に子供たちやファミリーに楽しみを与える「恐竜のまち構想」
⑦夜の東田を楽しむ「ミュージアムを活用したナイトイベント」
など多彩なアイデアを紹介しました。
政策科学科専攻ということで、単なるアイデアの紹介にとどまらず、
先進事例の紹介から政策効果の検討まで、日ごろの政策研究の成果を示しました。

  

  

最後にまとめとして、田代先生から、東田ミュージアムパーク創造事業の今後の展開で締めくくりました。



質疑応答では、
「どの提案も魅力的だが、どれが一番のお勧めか」
「マップ内で学生目線として反映した部分はどこか」
「東田ストーリーが非常に魅力的なのでぜひ使っていきたい」
などの意見や感想をいただきました。

  

講評を行っていただいた重岡文化部長からは、
縦割りの行政を学生が参加することで横串をさすことができたこと、
点ではなく面として東田をみること、
オリジナルな東田ストーリーを考案したことを今回のプロジェクトの意義として評価いただく一方で、
もう少し枠にとらわれない提案があってもよかったのではないかと辛口のコメントもありました。



コーディネーターのお一人でもある近藤前学長からは、
さらに良い提案にするための具体的なアドバイスをいただきました。



成果物である東田地区多言語マップは3月末に市内各所で配布されます。
田代ゼミのみなさん、今後もがんばってください。
お疲れさまでした!

<登録日>
2020年02月12日