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学部・学科紹介

法学部の紹介

1. 法学部の歩み

 1984年4月に、教育・研究の高度化を目指して大学院法学研究科(修士課程)を設置し、1988年4月に、北九州地域の勤労青少年・中堅社会人・主婦・年長者等の多様な学習ニーズに高等教育の機会を提供するために第二部法律学科・政治学科を開設しました。その後、政治学科は行政学科へ、さらに現在の政策科学科へと改組・改称されました。その他、法学部は生涯教育の一環として、社会人にも大学の授業(講義・演習)を受講できるコミュニティ・コースを開設し、いわゆるリカレント教育に力を注いでいます。このコミュニティ・コースは受講生の生活事情に合わせて、教員との密接な関係を維持しつつ学習できることから、近年、次第に受講者が増加しており、受講生から「先生方も学生さんたちもとても親切で、色々教えてもらえて、北九大に来てよかった」と好評を得ています。

 現在のカリキュラム内容の要点は、①社会人として必要な基盤教育を重視すること、②少人数教育の更なる拡充を図ること、③将来にわたるキャリア形成を意識して社会において実践性のある科目を創設すること、の3点にあります。我々は、法学部で学ぶ皆さんが「法」と「政策」という社会に密着した学問を学ぶことによって、情報を集め、これを分析し、自分の考えを確立していく過程で、考える力、問題を解決する力を身に付け、自分のためだけでなく社会に役立つ人材に成長していくことを願っています。

2. 法学部の特色

少人数教育の重視

 法学部の特色は、なんといっても「少人数」教育です。少人数教育により教員と学生が密接にかかわり合い、お互いの信頼感・親近感を生みだすことによって、意欲ある学生は、何時でも、どんな質問でも教員にぶつけることができるという環境が整えられているということです。熱意ある、積極的に自分の目標に向かって努力することができる学生たちが、自分の能力を伸ばすために努力するのに対して、教員も熱意をもって真剣に協力・援助する、また、教員も自分にないものを学生から学ぶ、そういった関係のなかで視野を広げ、社会の変化に対応できる人材を育て、また育てられる。そういう法学部を目指しています。

カリキュラム編成上の特色

 法学部では、カリキュラム編成にあたり、幅広く一般教養を身につけることができるようにするとともに、法律・政策科学の専門教育科目を1年次から漸次受講できるようにしています。さらに、専門教育科目だけでなく、関連する経済学・経営学等の他の社会科学領域についても受講できるようにしています。なお、法学部政策科学科では、中学校「社会」、高等学校「公民」の教員免許取得に必要な科目を履修することができます。

3. 新しい取り組み

 近年、経済的繁栄をもっぱら追求する政治や経済、社会のあり方が大きく見直される中で、自由や平等といった価値を追求しようという機運が世界的に高まっています。その一つのあらわれが、「持続可能な開発目標(SDGs)」です。SDGsはすべての人を包摂する社会を目指すものであり、現在、日本を含む世界各国において、政府や自治体がさまざまな取り組みを行っています。北九州市もその推進に力を入れているところです。

 SDGsの理念と、公正な社会を目指すという北九州市立大学・法学部の理念は、まさに軌を一にしています。また、法律学科の教育の中心である論理的思考能力と、政策科学科の教育が核とする実践的問題解決能力は、ともに社会的苦境にある人々の状況を改善するために重要です。このような観点から、法学部では、各教員が教育と研究において、SDGsの達成を推進するための試みを行っています。例えば、JICAと連携して各国の公務員と学生の交流の機会を設ける、またフード・ロスの問題に取り組む学生主体の活動を進めるなど、着実に成果があがっています。さらに、シラバスにおいてSDGsの具体的な目標との関連を知らせることや、ジェンダー・ニュートラルな教育環境に関する研修を行うことなど、さまざまな試みがなされています。

 続発する自然災害や新型コロナウイルス感染症のパンデミック、深まる政治的分断など、世界はこれまでにない試練に直面しており、行政やビジネスはもちろん、社会のあらゆる分野を通じて、公正な秩序の形成を担いうる人材の輩出が求められています。北九州市立大学・法学部は、教育や研究におけるSDGsへの取り組みを通じて、この重責の一端を担っていきます。

関連リンク:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html