経済学部は学部独自の就職支援の取り組みを、教員が中心になって行っています。一般的に、大学の就職支援は、就職支援の部署(本学はキャリアセンター)に任せっきりという大学がほとんどです。本学においてもキャリアセンターが設けられており、それ自体は極めて充実したプログラムで、安心して利用できるものとなっています。しかし、経済学部としては、こうしたキャリアセンターによる対応に加えて、よりきめの細かい支援をしています。

就職活動にはいくつかのつまずきがちなポイントがあります。


 こうしたポイントに対しては、学生個々の必要に応じたきめ細かなサポートが必要になります。経済学部では、これらの問題の解決を中心に据えつつ、学部独自の就職支援活動を行っています。

①カリキュラムの中でおこなう、就職への理解・意識の醸成

 まず就職に対するしっかりとした理解・意識をもつということが、就職活動のもっとも重要なファースト・ステップになります。経済学部では、学生が早い段階で、こうしたキャリア意識をもつために、理論と実務両面からの講義を学部独自に提供しています。
 理論面では、「労働経済学Ⅰ・Ⅱ」は経済学の立場から、「人的資源管理論」は経営学の立場から講義が行われ、学生は「働く」ために必要な基礎知識を学ぶことができます。具体的には、「労働経済学Ⅰ・Ⅱ」で、労働市場、失業問題、日本の雇用システムや若年労働者の労働事情について学習します。また、「人的資源管理論」で、企業内部の人材マネジメント、たとえば人材育成、人事考課制度や賃金制度などを学習します。
 他方で、実務面から、「業界研究Ⅰ・Ⅱ」「北九州経済分析」「地域企業分析」といった講義の中で、実際に企業でご活躍の実務家や企業の役員の方々に講義していただく場を提供しています。企業のトップの方が語るお話は実例が豊富で示唆に富み、まさに実社会への入り口を開いてくれます。ここから実際の企業の現場や、いままで関心のなかった業界に目を向けるきっかけになります。
 気づきは早いほうがいいのです。そして選択肢も多くの中から選んだ方がいいと思います。気づきを早く、選択肢も増やすような取り組みを経済学部ではおこなっています。もちろん種々の「演習」科目を含めたその他の授業もそれに大きく役立つことは言うまでもありません。

②学部教員による就職支援活動

   就職活動は「縁」「時の運」というふうにもいわれます。大学でしっかり勉強していても、事前の準備をしていても、いざ就職活動になると、うまくいかないケースがよくあります。それは小さな問題をいくつかクリアすれば、前進するケースがほとんどです。しかし、自分だけで考えていると、それになかなか気づくことができないケースも多いのです。
 経済学部では学部内に教員の就職支援チームを作り、教員がしっかり学生の就職活動を把握・支援できる体制を作っています。3年生からおこなう専門演習 (ゼミ) で、教員のかかえるゼミ生の活動状況を逐一把握するように努めています。キャリアセンターと並行していつでも教員に相談できる体制を整えています。
 また時期別に就職状況をチェックし、うまくいっていないケースや、そもそも就職活動をスタートしていない学生に対して、しっかりした個別指導の機会も設けています。早いうちに立て直せば就職も決まりやすくなります。最後までしっかり指導する、これが経済学部の就職支援活動です。
 そして、経済学部の教員は、その研究の性格上、企業や実務家との交流が盛んです。実際、実務家の講義を提供することも、そのような人脈なしには実現することはできません。時には「経済学部の学生を紹介してもらえないか」という直接のお話もいただいたりすることがあります。しっかりした学部での指導が、このようなありがたいお話を頂くことにもつながっているのです。

③著しく勉学成績が良かった学生に対する就職支援

  北九州市立大学経済学部は、著しく勉学成績が良かった学生に対して、就職支援をしています。
 具体的には、該当する学生に対して、学部長が特に推薦する学生である旨を記載し、学部長印を押した、特別な証明書ないし履歴書を発行しています。
[対象学生]
 経済学科と経営情報学科それぞれにおいて、3年次の第1学期終了時点での累積GPA(Grade Point Average)の上位5名、および、同じく3年次の第2学期終了時点での累積GPA(Grade Point Average)の上位の者から、さらに2名の合計7名。
 各学科の学生の募集定員142名に対して、5パーセントに入る優秀者です。
[有効期間]
 対象となった学生は、当該証明書ないし履歴書を本学に在籍中、使うことができます。ただし、卒業判定で留年した場合や不祥事を引き起こして大学から処分された場合には、対象から外れます。
 ごく少数の学生を厳選したシステムです。大学時代に大いに学業を充実させ努力した学生たちであると、自信を持って推薦します。
 累積GPAは、大学時代の学習成績の質を測る指標で、下記の式によって計算されています。従来の「A(またはS)を取った科目の個数はいくつか」といった判断に代わるものとして、近年、全国的に各大学で利用されています。

計算式の中のGP(Grade Point)と成績などとの関係は、次のようになっています。

評価点 成績 単位付与 GP
90点以上~100点 S 合格 4.0
80点以上~90点未満 A 合格 3.0
70点以上~80点未満 B 合格 2.0
60点以上~70点未満 C 合格 1.0
59点未満 D 不合格 0.0
評価不能 不合格 0.0

  ※GPAの算出では、Dおよび評価不能(試験を受けなかったケースなど)といった不合格になった科目も計算に含まれています。